雪印チーズ製造特許訴訟事件

この事件は、雪印メグミルクが明治と明治ホールディングスを相手に特許侵害訴訟を起こした事件です。雪印メグミルクは、明治が販売する「明治北海道十勝カマンベールチーズブラックペッパー入り 切れてるタイプ」が雪印メグミルクの特許を侵害しているとして、損害賠償1億円の請求を行なった事件として注目されました。

この訴訟の内容は、明治の香辛料を内包したカマンベールチーズ製品とその製造方法が、雪印メグミルクの特許食品類を内包した白カビチーズ製品及びその製造方法」(特許3748266号)の発明範囲にあるとしています。

雪印メグミルクは、特許35件と特許出願54件のカマンベールチーズに関連する特許出願や特許登録をもっています。これを見ると、雪印メグミルク、チーズ製法に関する特許を多く保持していることがよくわかります。そこで、このような事件で争点とされている特許侵害は、チーズ製法において明治のチーズだけでなくても、このタイプのチーズを製造販売した他の会社に対しても特許侵害として訴えることができることがわかるものです。

結論でず…

この事件では、ブラックペッパー入りのカマンベールチーズに対して特許侵害を警告していますが、明治では、「カマンベールチーズ 切れてる」というレギュラータイプのものを販売しています。しかし、今回はこのタイプのものについては問題とはせず、「食品類を内包した白カビチーズ製品及びその製造方法」の特許の侵害として、ブラックペッパー入りのカマンベールを問題化していたのです。

ブラックペッパーは食品というよりは香辛料といったほうがよいもので、チーズに風味をつけたということを解釈できないわけでもありません。このチーズが風味によってチーズそのものを変質されるようなものであるなら、雪印メグミルクが提訴する白カビチーズに食品類を内包したとチーズの特許に侵害するとはならないでしょう。

これに対して「食品を内包した・・・」という特許を侵害しているなら、ブラックペッパーがチーズに内包する食品と呼べるような大きさをもつことによって侵害することになるかもしれません。この訴訟事件は、まだ結論がでていませんが、この点について反論などが行われることが想定されるものとなっているのです。