三菱重工、GEの発電用風車訴訟事件

この事件は2010年にアメリカにおいて、三菱重工業がゼネラル・エレクトリック社に風車の特許権を侵害されたとして損害賠償を求めたものです。この訴訟では2013年にフロリダ州中部連邦地方裁判所が一審で特許侵害がなかったという判決を下していました。

三菱重工業がアメリカで取得している特許は、風車への負荷を低減する技術として、風車のブレード回転角等に応じブレードピッチ角度を制御するものでした。この技術をゼネラル・エレクトリック社の発電用風車が侵害しているものとして提訴したものです。

そして、フロリダ州中部連邦地方裁判所では、損害賠償などを求める訴訟が行われましたが、特許請求項に記載された文言を解釈するのではなく、実施例の記載内容を解釈としていたことから、ゼネラル・エレクトリック社は、特許侵害していないということで結論を下したのです。

また、この訴訟の前にテキサス州北部連邦地方裁判所においては、ゼネラル・エレクトリック社が、三菱重工業とミツビシ パワー システム アメリカに対して、風車に関する別の特許侵害訴を行なっていました。この訴訟ではフロリダ州中部連邦地方裁判所の場合とは原告について逆となりますが、この訴訟では三菱重工業の2.4MWの可変速風車が、ゼネラル・エレクトリック社の特許2件について侵害しているとして訴えています。

日本企業の苦戦

その訴訟のうち1件については略式判決を下して無効としていますが、もうひとつの特許侵害に関しては特許侵害を認めたことから、三菱重工業とミツビシ パワー システム アメリカに対しては損害賠償を命ずる評決を下したのでした。また、この特許侵害による賠償金額が1億7,000万ドルと巨額であることを特徴としています。

このようにアメリカにおいて風車をめぐる訴訟では、三菱重工業が訴えられた事件、訴えた事件ともに負けたということになるのです。このことから見ると、アメリカにおける特許訴訟では、日本企業が勝ちにくいというような傾向があるようにも見えます。

なお、風車に関する特許侵害において、三菱重工業が提訴した事件では、まだ最終判決は出ていませんが、一審で敗訴していることのあり、今後も苦戦することが想定できるものとなっているのです。